少年式
2022年2月4日 17時18分2月4日(金)の午後、少年式を行いました。新型コロナウイルス感染防止のため、来賓・保護者の参加は叶わず、タブレット端末や電子黒板などのICT機器を活用したリモートでの実施となりました。次第も簡略化し、「校長式辞」「市長お祝いの言葉(代読)」「1年生激励の言葉」「2年生誓いの言葉」でした。1・2年生は、真剣に自教室で話を聞いていました。これらの話を今後の生活に生かしていきます。
<校長式辞>
奈良時代より日本では、12歳から15歳にかけて「元服」と呼ばれる成人の儀式が行われていました。元服を終えると、立派な大人として認められると同時に、大きな責任も負わなければなりませんでした。例えば武家の男子であれば他の武将たちと共に戦に参加しました。初めての戦「初陣」で命を落とす者もいました。
愛媛県では昭和39年より、14歳を迎える中学2年生を対象に、心身ともに立派な大人へと成長してゆくことを願って、立春の日を「少年の日」と定め、お祝いをしてきました。平成30年6月13日,民法の成年年齢を20歳から18歳に引き下げる法律が成立し、令和4年4月1日に施行します。皆さんは、民法上、18歳で成人となります。また、少年法も改正され、18歳、19歳で犯罪を行った者は新聞等に実名報道される等、厳罰化されます。14歳以上は犯罪少年、14歳未満は触法少年と呼ばれ、少年院送致、保護観察処分となります。皆さんは、もう小学生ではありません。18歳になると選挙権も与えられます。大人としての自由と権利が増えるのです。しかし、それに伴って義務と責任も増えます。自分の行動に自分で責任を取らなければならないのです。今から心と体を鍛え、立派な大人になる準備をしてほしいと思います。
少年の日を迎える皆さんに、私から祝福と期待を込めて言葉を送ります。「未来は若者の手にある」アップルのスティーブ・ジョブズ氏も、ソニーの盛田昭夫氏も、ホンダの本田宗一郎氏も、若き日の夢をひたすらに追いかけ、新しい世界を切り開いたのです。その途中では、失敗を重ね、周囲から相手にされず、孤独な日々と戦っています。それでも諦めなかったのは、「こんなことができたらいいな」「こんなものがあるといいな」「こんな世の中になるといいな」という未来への希望が支えになったからです。
大化の改新も、明治維新も、戦後の復興も、いつの時代も、世の中を大きく変革したのは若者です。私は皆さんの少年の日を祝福するとともに、皆さんに大いに期待しています。「未来は若者の手にある」のですから。